久しぶりに面白い作品に出合った。夢野久作氏の作品は全体的に好きなのだが、ぐっと引き付けられた。角川文庫の瓶詰の地獄の中の短編作品の中で一番だろう。
いろいろ考察をしたいところである。ネットで感想をいろいろ探したが他の作品と違って考察はあまり出てこない。単純に交錯した世界観を楽しみにした方がいいということかも。
ちなみに私の解釈は、標本室に行ったところまでは現実で、あとは午前4時ごろ起きて殺人事件の騒がしい状況を寝ぼけていて感じていた。2度寝して自分が犯人ではないかという夢を見て夢の中で副院長に責められる。明け方起きて、現実の殺人事件の様子を聞いた。
それにしてもなぜ院長が出てこなかったのかが気がかりであった。逆に言うと副院長とする必要性があったのか?
★★★★★