第34夜「たけくらべ 樋口一葉」

ガラスの仮面に出てきていて、あらすじはなんとなく覚えていたが、いろいろ思い違いをしていたことに気づいた。子供から大人に変わっていく話は、よくテーマにされがちであるが、「たけくらべ」は一段、悲しいような、寂しいような、どうしようもない気持ちになってしまう。自分が子供から大人になっていく時を思い返してみるが、さすがに、登場人物のようなものではない。

時代時代において現実に直面する私は、無力さを感じるものだ。樋口一葉氏の作品は、私の中で十分消化できないものばかり、それが故気になって心に残るのかもしれない。現実を変える力が少しは今もあると思いたいのだが。

★★★★★

 

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