第4夜「あすなろ物語 井上靖」

カセットテープ形式のあすなろ物語の朗読が小学校にあり、なぜか覚えていないが鉄棒をしているシーンの極一部だけ、授業中に聴かされたことがあった。そのことを思い出し井上靖氏のやまんばならぬ「しろばんば」を読んだ勢いで「あすなろ物語」も読もうとなったのである。しろばんばの続きの話のような感覚で読んだ。

『天城山麓の小さな村で祖母とふたり土蔵で暮らしていた鮎太少年が、多感な青年時代を経て新聞記者となり、終戦を迎えるまで。あすは檜になろうと念願しながら、永遠に檜になれないという悲しい説話を背負ったあすなろの木に託して著者自身の詩と真実を描く』

ひとかどの人物として立身出世を夢見る若者の話が出てくるが、自分の若いころを思い出す。そしてもちろんモブさんも檜になれずモブのままである。

 

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