にごりえは、濁った水。どぶのことで、力が子供の頃お使いのお米を落としたのはどぶの中。子供のカステラを捨てたのもどぶに落ちた。華やかなものの裏側にはにごりえがある。
人の情というのはどうしようもない。ストップウォッチを見るように、すでに始めからこうなるようになっているかのように思われた。構造的貧乏や社会制度など、個人ではどうすることもない世界を感じる。読んでてつらい。
最後があまりにも悲劇すぎる。奇跡の14か月。
★★★★