前から気になっていた「紀の川」を読んだ。時代の流れを紀の川を通じて感じる。どうしても時代の流れを感じる小説は悲しいものが多い。明治大正昭和でだいぶ日本国内の権力構造は変わったが、実は続きの平成令和でももっともっと変化してきたものである。有吉佐和子が存命なら続きはどうなったか?
私の祖母は大正生まれだが、私の子供は令和世代である。それだけでも大正昭和平成令和と流れてきているのである。それぞれの時代背景の中でしか私たちは生きていけないのであり、昔を語っていては後れを取ってしまうのは必定。だけどどうしてだろう、昭和が無性に懐かしくてたまらなかったりするのである。変化の激しい時代。いいときは長くは続かないものである。それだけは間違いない。そして、老後がいろんな意味で豊かであれば全て吉だと思える。
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